休みなのに休んだ満足感が得られない

2021-07-12

休みなのに休んだ満足感が得られない 現代人が増えています。忙しい毎日に追われてせっかくの休日に休んだ気になれないのは不満がたまるばかりです。

休日を楽しめない

休みなのに休んだ満足感が得られない
休みなのに休んだ満足感が得られない

 

週末が近づくと、たいていのひとは「やれやれ」とばかりに、気分が晴れやかになるものです。

ところが、最近では逆のパターンのひとも、見受けられるようになりました。週末になると、手持ちぶさたで仕事が気になり、

  • 本来楽しいはずのプライベートを楽しめない
  • 気分転換に出かけていても、仕事のことが頭から離れずのんびりできない
  • 仕事に手をつけると少し安心するが、不安な気持ちはなくならない

心当たりはないでしょうか?まじめすぎる人、仕事依存の傾向のあるひとだけではありません。非正規雇用やリストラなどの不安定な雇用情勢もあって、

  • いつクビになるかもしれない
  • 会社が心配だから、転職も考えないと
  • 休日も仕事や収入のことが気になって、不安で休みを楽しめない

ひとが増えてきているのではないかと思います。「あの人おり先にリストラされたくない」とばかりに、同僚の成績や動向が気になりすぎてしまう場合もあるでしょう。

社会的、経済的にも追い詰められてしまい、「週末うつ」と表現してもおかしくない状態になるケースもあります。わたしが診療している患者さんでも、経済的あるいはキャリアの悩みや不安から週末を楽しむどころではないかたが何人かいます。

リズムを変えず、楽しみを付け足す感覚で

最近、「週末うつ」という言葉を聞くようになりました。以下のような症状を自分でも感じる人はいませんか?

  • 平日はちゃんと起きることができるのに、週末になると昼近くまで寝てしまう
  • 週末になると体調を壊してしまう
  • せっかくの休みでも気分が晴れない
  • 休みの日でも仕事のことが気になって仕方がない

では、「週末うつ」傾向のあるひとは、どうして仕事のある「平日」には、うつにならずに済んでいるのでしょうか。おそらく、週末に比べて話し相手がいるなど、「孤独」ではないからでしょう。

平目に出勤すれば、少なくとも 1 日中無言で過ごすということはないでしょう。気が合わないひとと話さなければならないなどのストレスはあるでしょうが、話して気が紛れる相手はゼロではないはずです。

やるべき仕事もあり、それなりに存在感を感じることができます。一方で休日は、家族と一緒だとしても「孤独」なことが往々にしてありえます。

  • 週末の休みに特に予定もなく、誘い合わせて出かける相手もいない
  • 家族との会話も途絶えてしまっている。やるべき作業もない
  • こんなことなら会社で仕事をしていたほうが、自分の重要性を感じることができる

書いていて自分にもやや当てはまるので、他人事ではありません。こうしたケースに有効な対策はあるのでしょうか。

生活リズムを乱さないことと書くと、「なーんだ」と思われるでしょうが、基本です。起床、食事、就寝は、なるべく同じリズムでおこなうのが理想です。もうひとつ付け足すならば、休日の中に、「自分にとって楽しい」時間枠をつくることです。読書、テレビといったものでもいいですし、この際仕事に関係することでもかまいません。

楽しいことが思い浮かばないならば、散歩など「気晴らし」程度でも入れましょう。「休みが楽しくない」とは言いますが、休みに対する過剰な期待感も一因かもしれおんません。「仕事がないだけラッキー」「からだを休められて御の字」くらいに考えるのも、「週末うつ」防止には、役に立つと思います。

「週末うつ」にならないためには

「週末うつ」にならないためには気晴らしが大切です。

  • 近くの公園まで散歩
  • 喫茶店で読書(雑誌・マンガ・スポーツ新聞も可)
  • 話題の映画を見に出かける
  • DVD をじっくり選んで借りてくる