自分の中の やさしさ や 愛情 を引き出す 色

自分の中の やさしさ や 愛情 を引き出す 色 というのはどういった色でしょうか? ピンク は自分自身を「癒す」パワーを持つ色です。自分を愛し、認めて、やさしい気持ちで満たしてくれる ピンク は、また、同時に他人を愛する気持ちを自然と引き起こさせる色であるとも言えます。

ピンク色で人づきあいがうまくいく

自分の中に閉じ込めていた やさしさ や 愛情 が、 ピンク の呼吸をくり返すうちに殻をとかしてにじみ出ていき、まわりの人の気持ちもまるくすることができるなんて、ステキなことだとは思いませんか?

ここで紹介するのは、そんな2つのケースです。高校一年生のA子さんの例です街を歩いてもかなり人目を引きそうな、かわいらしい顔立ちです。とても明るくて元気で、若いっていいなぁ、きっと学校でも人気者なんじゃないかしら…と思えるお嬢さんです。

お母さんも「親から見ると、やさしくて明るい子ですのに、友だちができないんです。もしも親や本人に気づかない心理的な原因があるのなら、それを取り除いてやって、なんとか楽しい学校生括を送らせてやりたい…そんな一心です。

本人も学校へ行くのがつらく、できれば転校したいと思っているようです。高校に入った頃は友人もいたのですが、ある日、パタッと誰も近寄らなくなった、と言うのです。彼女の方から話しかけても返事をしてくれない、スーツと離れていってしまうのだそうです。

わけがわからなくて、さみしくて、精神的にかなりまいってしまいました。本当に思い当たることはないの?と聞くと、学校でC 子さんが周囲の子にプレッシャーをかけて彼女を孤立させようとしているみたい… でも、なぜ、そんな風にされるのか、まったくわけがわからないのだそうです。

A子さんの性格テストの結果は分裂気質。繊細さと鈍感さが同居していますので、知らないうちにC 子さんを傷つけるようなことをしていたのかもしれません。自分が被害者だと思っていても、悪気なく加害者になっていることもあるかもしれません。

そして、授業中でもなんでも、C 子さんを見るたびに濃いピンク色の霧で包んでごらんなさいと、呼吸法と一緒に行いました。

するとマジックのようですが、「クラブで友だちができた」、その後、「C 子さんが声をかけてきた」、そしてなんとついに「C 子さんがあやまった」そうです。

A 子さんの天性の明るさやかわいさに対する、思春期特有の嫉妬心からのことだったらしいのですが、A 子さんのほうも気づかずに、それを鼻にかける言動があったのかもしれません。

ピンクをイメージするたびにA 子さんには脳内アヘンといわれるドーパミンが分泌され、やさしい気持ちが湧き出たと思うのですが、それが友人関係の潤滑油となったのでしょう。

もう一人、人間関係をスムーズに運ぶためにピンク色の呼吸を勧めた27歳のY子さんの場合はもっと深刻でした。はじめて会ったときの印象からは若さが感じられず、話していても反応が素直ではなく、なんだかひがみっぼいのです。

職場でも居心地が悪かったようで、あまり人と接しなくてもよさそうな仕事につこうと考え、トレーサーになるために職業訓練校に通いはじめた頃でした。

仕事のことはそう割り切れても、ひとつだけ、どうしてもこのままではイヤだと思うことがあったのです。それは、男性恐怖症で、男性とは口もきけないということ。

恋人だって欲しい若いY 子さんにとって、これは重大な問題でした。原因は子どもの頃のこんな体験にありました。母親を早く亡くした彼女は妹とふたり、親戚の家で育ったのですが、あまり幸せな暮らしではなかったようです。あだ名は「バイキン」。決定的に心が傷ついたのは中学三年のときで、同級生の男の子の落とし物を拾ってあげたところ「バイキンがさわって汚い」と言われたことでした。

以来、男性への不信感、清疑心、恐怖心で、男性に対すると石のように固まり、緊張してしまいます。それが高じて、人や物すべてに対して敵対心が生まれ、短気で攻撃的になってしまう自分自身にも、ほとほと嫌気がさしていたのです。そんなY 子さんに、イライラしたときにはピンク色の呼吸をすることをはじめました。

そして、まず自分に対してやさしい気持ちを持つ、そして自分を好きになることから始めて、他の人にやさしく接する場面をイメージしてもらうことにしました。植物に水をやる、電車でお年寄りに席をゆずる、そんな日常生活のイメージを毎日、思い描いてもらっているうちに、実際にもお年寄りにやさしい声がかけられるようになったり、セントポーリアの花鉢を丹精込めで育てるなど、少しずつですが変わりはじめました。

そして、つい先日のこと。タッタッと階段を駆け上る音が聞こえたかと思うと勢いよくドアが開き、Y 子さんが飛び込んできました。明るい目で、別人のようにハツラツとしています。ついに、昨夜、はじめて男の人と話せたそうです。

新しい職場の飲み会で、お酒の助けもちょっぴりはあったようですが、Y 子さんには画期的なことでした。ピンク色が彼女の心の傷をそっと癒しはじめてくれているようです。

 

カラーイメージ呼吸で体の芯からリラックス

カラーイメージ呼吸で体の芯からリラックス とはどういうリラックス方法でしょうか?リラックスするのに効果がある色は、 パステルカラー です。赤、黄、青などの純色はからだに働きかけ、パステルカラーは精神に働きかけます。

パステルカラーは筋肉をゆるめ、精神を安定させる

「温もり」の感じられる中間色が精神をリラックスさせてくれます。好みにもよりますが、明るい色では黄色やピンク、また気にならないベージュなどもうまく活用すると効果があると思います。

私たちのからだは色や光に筋肉反応を起こし、この筋肉の緊張度を専門的にはライト・トーナス値という数字で表すのですが、ベージュは23で、この値は筋肉が一番弛緩している状態を表すもの。他のほとんどのパステルトーンも、同様に23です。

参考までに紹介しておくと、青がすぐ隣りの値で24(ご存じのように、青にも精神を安定させる力がありますね)、緑が28で、ここまではわたしたちの緊張をときほぐしてくれる範囲です。

ただし、黄は30、橙は35の緊張と興奮の色で、赤は42と緊張が最大値になります。

ですから、緊張症、完壁症の人、リラックスしたい人は、淡いパステルトーンをイメージして呼吸をすると、筋肉が弛緩し、くつろぐことができます。

木や畳のベージュの色合いの多い和室や、自然色を基調にした部屋もリラックスに役立つことは、言うまでもありません。

そのような環境では筋肉が弛緩しやすく、ひいては精神的にもリラックスできて、ストレスが解消されると言えるのです。

緊張がもとで、さまざまな症状がからだに表れて困っている現代人は年々増えています。

人前に出る機会がたいへん多いのに、乾杯の音頭をとろうとすると手がふるえてしまうという人、注射をしようとするとからだ中が震え出して立っていられなくなってしまうナース、初対面の人の前で必ずと言ってよいほど声が出なくなってしまうビジネスマン 。

仕事や社会的立場にかかわることだけに、みなさん、真剣に悩み、そしてそれがまた緊張を招くという悪循環から逃れられなくなってしまうのです。

そんな方々は、このパステルカラーを使ってリラックスする方法を取り入れるといいでしょう。

あるオーケストラのメンバーでチェロ奏者の T さん、20歳代の男性です。子どもの頃から音楽的な才能に秀でていて、なんの迷いもなく音楽大学に進学しました。とても優秀な成績で卒業後、スムーズにオーケストラのメンバーになれたという、はた目からは順風満帆の人生のように見えます。

ところが、彼には学生の頃から大きな弱点がありました。それはあがり症で、本番に極端に弱いということ。ふだんの半分も実力が発揮できないどころか、ひどいときには演奏をストップせざるをえないほどだったと言います。

そんな彼に友人が、あがり防止のために本番前にお酒を飲むことを教え、それが習慣化していったそうです。最初はほんの「気つけ」 程度の量で効果があったのですが、オーケストラに入る頃には、ちょっとやそっとの量ではすまなくなって、自分でも不安になるほどお酒に依存してステージをこなす毎日になっていました。

そこで、思いきって精神科を受診し、お酒を断つかわりに医者からもらった薬を飲んで精神を安定させることにしたのです。でも、それも同じことのくり返しで、だんだん薬の量が増えたり、強い薬に切り替えなければ効果がなくなったり… 。

このままでは自分がダメになってしまう、と深く悩んでいました。しかし、「それは病気のせいじゃありませんよ。あなたは人よりちょっと緊張しやすいだけなんですよ」と、言われたのです。

ふだんの生活やステージの控室で、神経が高ぶってきたなと感じたときは、彼が好きだという「黄色」を少しやわらかくしたクリーム色を、心の波だちが収まるまで吸い込んでもらいます。

これをくり返すうちに、薬に頼らなくても精神が安定しリラックスできたという体験が、彼に大きな自信を与えたようです。

次の課題のステージ上での緊張については、まず「適度な緊張は人の心を打つ演奏につながる」と考え方を切り替えてもらい、自信と勇気の色である太陽のオレンジ(これも「黄色」の延長上の色ですね) で上半身を包むメンタルリハーサルをくり返しました。

催眠状態で、オレンジ色に包まれた自分が、ステージですばらしい演奏をする姿をイメージするのです。なお、もしも本番で実際にあがってしまったら「ソロではないんだから、ひいたふりをしてしまえば?」と言われ、生真面目な彼は目をまん丸にして「そういう考え方もあるんだなぁ」と、またひとつ肩の荷を下ろすことができたようでした。

彼は芸術家で右脳人間らしく、カラーのイメージ呼吸に抵抗なく取り組めたようで、その分たいへん効果があがりました。

心体を癒す色

心体を癒す色 はどんな色でしょうか?からだがだるくて少し熱っぽいかな、というようなときに、赤やピンクのエネルギッシュな色の服はなんとなく身につけたくない気持ちになりませんか?

たしかに色は、生体に生理的な影響を与えます。色の明るさや温かさは、自律神経を刺激するため、赤系の色は血圧を上げるという実験結果もあります。ではなぜ、わたしたちの生体は色に反応するのでしょう?

白い下着 が健康にいい理由

有名なイギリスの物理学者ニュートンが「色彩は光そのものである」という言葉を残していますが、色と光は本来同じものです。

光のうち、目で識別できるものを色と呼んでいるにすぎません。生体は光の波長に、さまぎまな形で反応します。光の波長によって(つまり、色によって) 筋肉が弛緩したり緊張したりするというデータもあるほどです。

トマトのこんな実験をご存じでしょうか?まだ熟していない緑のトマトに、白、赤、黒の三種類の布をかけて育ててみます。布のかかっていない他の緑のトマトが熟した頃に布をとってみると、さあどうなったと思いますか?

白い布をかけていたトマトはほどよく完熟していましたが、赤は熟しすぎて腐りかけ、黒は緑のまましぼんでしまっていたのです。

これは、白い布は生命体が必要とする光を通してトマトに伝え、逆に黒は布がすべて吸収して遮断してしまい、赤は必要以上の光をトマトに伝えすぎてしまった、と言うことができます。

アラブの女性が黒い服とベールをまとって、強烈な太陽光線から身を守っているのは、とても理にかなったことなのですね。

ところが、からだに害を与えるほどの太陽光線が降りそそがない日本のような国で、このトマトを人間のからだに置きかえて考えてみたら、どうでしょう。黒っぼい服ばかりを着続けていたら、黒い布のトマトのように生気がなくなって老けこみ、肌がシワシワになってくるのではないでしょうか。

黒い下着は人を病気にし、白い下着は健康にするというのは、このあたりに根拠がありそうです。白い衣服は、からだが必要とするすべての色波長を伝えますから、カゼなどをひいたときは、素肌に白いシャツや寝間着を着るのも効果的。はやく治ると言われます。

健康を維持したいなら、白い下着が一番、ということになりますね。では、心やからだを癒すために、積極的に取り入れたいのは、どんな色でしょうか。

40歳のFさんはフリーの女性編集者。実は「ピンクの呼吸で若返るという説をためしてみませんか? と、わたし流の「色の呼吸法」をつくり上げる際に協力をお願いしたのです。

ところが、ピンクの呼吸を始めてもらって3週間後、こんな電話がありました。

「ごめんなさい。ピンクの呼吸を続けられません。ひどいカゼをひいた後、気管支が軽い炎症を起こしていて、ピンクの呼吸をするたびに咳き込んでしまうんです」

これは、ピンクの呼吸でからだが温まり、細胞が活性化した証拠なのですが、しばらくは休んだほうがよさそうです。ブルー系の色を呼吸することを勧めたところ、

「青緑をイメージしたら呼吸が楽になって、寝つきもよくなりました」と報告がありました。青はその冷たさで炎症をおさえ、神経の興奮を静めて心身をリラックスさせ、眠りをうながす色なのです。不眠症の人には、ブルー系の寝具や青っぽい色が役に立つでしょう。

また、やや横道にそれますが、青緑は肥満を解消する色だと言います。これを毎日、呼吸しているF さんに、電話で「最近、痩せたんじゃない?」と聞くと、「会っていないのに、どうしてわかるの?」ととても驚かれました。

体重にはさほど変化はないものの、最近よく、趣味のダンスの仲間に「ひきしまった」と言われるのだそうです。「青緑の草原に、スゥーツと風に吹かれて立っている自分の姿をイメージして呼吸していました。

その中のわたしを少し痩せさせておいたせいかしら」よかったですね。

青がアトピー性の皮膚炎の治療に効果があった、こんな例もあります。E さんのお子さんは3歳。からだが温まるなどの刺激があると猛烈にかゆくなるらしく、いろいろな治療や薬もためしたのですが、なかなかよくなりません。

本人以上に、見ているE さんもつらそうでした。3歳の子どもに呼吸法を指導してもムリでしょうから、Eさんに色の持つ不思議な力やその効果の話をし、なるべく青い色の洋服を着せたり、寝具も青っぽい色に変えてもらいました。

そして、子どもがかゆさでグズったときや寝つけないときに、E さんが青い色の呼吸をして、青い色を子どもに吹きかけ、包んであげるようにイメージしてもらいました。

少し不安そうだったE さんですが、ほどなく明るい表情で、徐々に快方に向かっていると報告がありました。やはり、効果はあったのです!この他にも、「緑 は名医」と言われており、実際に緑色の光が、やけどや潰瘍の治療に有効だったという病院の症例もあります。自然に人を癒す力があると言われるのは、実は木々の緑や、水や空の青、太陽の光のパワーをさすのでしょう。ときには自然の中にからだを投げ出すこと…これが一番の健康法かもしれません。