カルシウムの不足はイライラする
カルシウムは神経の興奮を抑制
骨や歯の重要な成分となるカルシウムですが、血管の収縮や筋肉の活動、神経の活動、ホルモンの分泌など、生理機能を調節する働きもあります。
「眠れないときは牛乳を飲むとよい」といわれますが、これは牛乳に含まれるカルシウムが、脳細胞の興奮を抑制するからです。ナイトミルクとも呼ばれ昔から眠れないときの対処法として定番です。
ナイトミルクの快眠効果についてはこちら。
また、脳細胞内にカルシウムが十分に蓄えられていれば、ストレスなどの刺激の感じ方もやわらいできます。
反対にカルシウムが不足すると、神経が商ぶって、ちょっとしたことでイライラしたり、怒りっぽくなります。最近、ヒステリー気味の人は注意しましょう。
また、普段の食事で塩分を多くとるとカルシウムが体外へ排出され、カルシウム不足の原因となります。
塩分過多とカルシウム不足は血圧上昇の直接的な要因とされています。 また、カルシウム不足は動脈硬化を招く原因となります。カルシウム不足はさまざまな弊害があるので、注意しましょう。
イライラ症状が強くカルシウム不足なら牛乳やスキムミルクを
現代のようなストレス社会においては、以前よりもカルシウムの必要性が高まっています。しかし、調査の結果では、毎年、不足しています。
日本人のカルシウム不足は、欧米人に比べ、乳製品の摂取が少ないことと大きく関係しています。
カルシウムそのものは、日本人がよく食べる小魚に多く含まれていますが、体に吸収される割合は全体の約38%です。
一方、牛乳や乳製品の吸収率は約53%ですから、カルシウムを効率よくとるためには、乳製品が最も合理的といえます。
牛乳が苦手な人は、スキムミルクを利用するとよいでしょう。スキムミルク大さじ2 杯には約132 mgのカルシウムが含まれていますから、オムレツやみそ汁、てんぷらやコロッケの衣に加えるなどして上手に利用すれば、必要量を満たすことができます。吸収率をよくするためには、次のことにも注意しましょう。
- 小魚類はたんばく質と一緒にとる
- 日光を浴び、カルシウム吸収を助けるビタミンD の合成を促進する
- 加工食品や清涼飲料水に含まれるリンはカルシウム吸収を妨げるので、とりすぎないように気をつける
なお、さまざまなカルシウム剤が市販されていますが、カルシウムは胃液が十分にないと吸収されにくいため、やはり食事でとったほうが効率的です。意識して摂るようにしましょう。
カルシウムを多く含む食品
- 牛乳(200ml)…200mg
- チーズ(20g)…126mg
- ヨーグルト(100g)…110mg
- スキムミルク(大さじ2杯/12g)…132mg
- 木綿豆腐(4分の1丁)…70g
- 凍り豆腐(15g)…88mg
- 煮干し(10g)…220mg
- 小松菜(50g)…145mg(
- 干しエビ(10g)…200mg
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