熟睡のための「睡眠誘導薬」
熟睡により自律神経を安定させる
自律神経失調症の患者さんのなかには、「なかなか眠れない」「熟睡感がなく疲れがとれない」「いつも朝早くに目が覚めてしまう」などの不眠症状(睡眠障害) を訴える人が多いものです。中には、しっかり眠れると自律神経が安定してきて不快な症状が改善されてしまうケースもあります。
また、このような睡眠障害があるために生活リズムが乱れ、つねに眠気を感じる「時差ぽけ状態」になったり、眠れないという不安が強いために、動惇や呼吸困難、胸部圧迫感など、別の症状を引き起こしているケースもあります。
「睡眠誘導薬」はこうした睡眠障害を改善することによって乱れた生活リズムを整え、自律神経の調整能力を高める効果があります。
睡眠障害はタイプ別に薬が処方される
睡眠誘導薬は、「超短時間作用型」、「短時間作用型」、「中時間作用型」、「長時間作用型」に分類でき、睡眠障害のタイプによって使い分けられます。ふとんに入ってもなかなか寝つけない「入眠障害」タイプには、超短時間作用型のものが、寝つきが悪くて眠りが浅い人には短時間作用型が用いられます。
睡眠時間を十分にとっても熟睡感がない「熟眠障害」や、朝早く日が覚めてしまう「早朝覚醒」タイプには、中時間作用型のものが効果的です。眠りが浅いために、日中、不安感や緊張があったり、動悸や呼吸困難がある人には、長時間作用型のものがよく用いられます。
最近は、ドラッグストアーでも処方箋不要で購入可能な睡眠薬もありますが、自律神経失調症の人は、病院で処方してもらった薬を飲むようにしましょう。
薬は勝手にやめたり増減したりしてはダメ
睡眠誘導薬は、医師の指示を守ってきちんと服用することが重要です。独断で量を減らしたり、服用を中止したりすると、不眠症状が再発したり、イライラや不安などの症状が現れることもあります。
服用を中止するときは、「徐々に量を減らす」ことで離脱に向けて対応します。
また、高齢者や肝機能・腎機能が弱っている人は、作用が長時間続き、日中、ボーッtとしてしまうこともあります。そのようなときは、医師に相談して量を加減してもらうことが必要です。
超短時間作用型
- ハルシオン
短時間作用型
- レンドル三ン
- ロラメツト・エバミール
- リスミー
- アモバン
中時間作用型
- エリミン
- ベンザリン・ネルボン
- ロヒプノール・サイレース
- ユーロゾン
長時間作用型
- ダルメート・ベノジール
- ソメリン
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません