飲酒・喫煙する人が注意する不足しがちな栄養素
「仕事終わりの1杯のビール。これはやめられないねぇ~」古くからお酒は「百薬の長」などといわれてきたのですが、もちろん、過ぎたるは及ばざるがごとし、は言うまえもありません。
アルコールは体内に入ると分解されてアルデヒドが生成されます。できたアルデヒドはさらに分解されて体外へ排出されるが、この「分解」という作業のすべてに「ナイアシン」が関わっています。
つまり、アルコールを飲めば飲むほど、ナイアシンは多く使われ、不足の状態が頻発してくるというこおです。
大量のアルコールを飲んだときの「葉酸」の不足も見逃せません。
葉酸もナイアシンも「上流」に位置しているはずです。この位置でそれぞれの栄養素は、補酵素として働きながら神経伝達物質の代謝を促していく役割を担っているのですが、上流で栄養素の不足が起こってくるということは、必然的に、下流に行けば行くほど、神経伝達物質の生成に乱れが生じてしまうことにります。
慢性アルコール中毒の症状には、ほとんどのケースでうつの症状が見られますが、これはナイアシンと葉酸が著しく不足していることを証明しているのです。
ビタミンB12の吸収阻害が起こることも、アルコールを過剰摂取したときの特徴です。ビタミンB12は葉酸と類似の働きをする栄養素ですが、不足すると脳の機能を落とすことにつながるという仕組みです。
タバコは、老化や病気の原因になるといわれるフリーラジカルの発生源となります。これはすでに周知のとおりです。最近では禁煙場所が拡大され、喫煙家にとって肩身はますます狭くなっていますが、それでもストレスを解消してくれるはずの1本のタバコが、ストレスに対抗するためのビタミンCを消耗してしまっていることは忘れてはいけません。
飲酒も喫煙も、ストレスの解消につながったり、楽しいひとときの潤滑油になるという側面もあるのだから、飲んだり吸ったりするときは、身体のことを考え賢くつきあっていくべきでしょう。
お酒を飲むときは、おつまみに気をつけるのも大事なポイントです。ナイアシンを多く含む食品には、カツオやサバ、イワシなどの青魚、レバーなどがあります。
葉酸はレバーやウナギ、緑黄色野菜に比較的多く含まれています。ビタミンB12 は貝類などにとくに多い。これはアルコールを飲んでからでは吸収阻害を受けるので、たとえば、シジミのみそ汁などを、お酒を飲む前に摂るといった工夫も有効です。
また、毎日のようにお酒を飲む人、ヘビースモーカーの人は、サプリメントなどで足りない栄養素を補うのもいいでしょう。
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