体質を見直しながら症状を改善する漢方薬

2017/11/10

症状や体質に合わせて使う

西洋医学では、病気の原因をつきとめ、明らかになった病名によってそれに合った薬が処方されます。そのため、自律神経失調症のようなはっきりとした原因がないものに対しては、医師はその治療法に頭を抱えることになります。
また、薬を服用しても、症状が改善しないケースも少なくありません。一方、漢方医学では、症状が現れるのは心身のアンバランスが原因と考え、その人の「証(体質や抵抗力など)」に合わせた薬が処方されます。この考えは心身医学にも共通することから、自律神経失調症治療にもとり入れられ、効果を上げています。
漢方薬は、自己治癒力を高めて心身のバランスを整える働きをしますから、自律神経が乱れやすいという体質を改善することもできます。漢方薬と西洋薬の違いを簡単にいえば、漢方薬は心身の調子を整えることでさまざまな症状を改善し、西洋薬はそれぞれの臓器に直接作用し、部分的に症状を改善するといえるでしょう。
なお、漢方薬には副作用がないと思っている人も多いようですが、体質に合わない薬をのむと、副作用が出ることがあります。漢方薬を服用するときも、医師の指示、処方に従うことが大切です。

自律神経失調症の症状別に処方される漢方薬名