3度の食事はリズムよく腸に刺激を与えるため

朝の過ごし方に関連して、ここでは朝食についてです。

さまざまな意味で朝食は大事なのですが、「腸のスイッチを入れる」という部分に注目してみましょう。朝は副交感神経優位から交感神経優位に切り替わる大切なタイミングです。

また、内臓(腸)は副交感神経優位のときに、活発に活動します。すると、寝ている間は副交感神経が優位だから、腸が活発に活動しているかといえば、必ずしもそうではありません。

理由は簡単です。刺激がないからです。腸というのはおもしろい臓器で、ちょっと刺激を与えてあげるとポーンと反応を示します。
手術のときでも、腸を軽く叩くとドクドクと動きはじめます。つまり腸には適度な刺激が必要なのです。適度な刺激を与えられた腸は活発な活動を開始し、良質な血液をつくり、それを全身に送り届ける。そういうしくみになっているのです。

その刺激となるのがまさに朝食。朝食は、腸にスイッチを入れる役割を果たしています。だからこそ、朝食を必ず摂ってはしいのです。

朝食は質や量より「食べること」が大事

よくいわれているように、朝食には「1日のエネルギー源を補給する」という役割も確かにあります。ですが、午前中から激しい肉体労働をする人でもない限り、朝食をたくさん食べる必要はありません。

朝から仕事のスケジュールが埋まっているような日だからといって朝食をたくさん食べたりはしません。朝起きて水を1杯飲み、せいぜいバナナとヨーグルト、トースト1枚を食べる程度。

それに「朝30分のゆっくりタイム」でコーヒーを飲むくらいです。それでも栄養は十分足ります。とにかく、朝は「食べること」が一番の目的。そこを意識してください。

今現在、朝食をしっかり摂っている人はそのまま継続してもらえればいいでしょう。朝は何も食べず、昼食にがっつり食べるという人は、バナナ1本でもいいので朝に食べて、昼を少し軽くする習慣をつけましょう。

良質な血液を細胞のひとつひとつに届かせるためにも、自律神経のバランスを整える意味でも、食事は「適量をリズム良く」が基本です。

朝、昼、晩と3食食べるのは「栄養を吸収するため」という目的もありますが、むしろ「リズム良く胃腸に刺激を与えるため」と考えたはうがいいでしょう。か

現代日本の食生活において栄養が偏ることはあっても、不足するとはちょっと考えられません。食事においてむしろ問題なのは「腸内環境を整える食べ方ができていない」という部分です。

腸のスイッチを入れるためにも、朝、昼、晩とリズム良く、何かしら食べる。その「食のリズム」の先陣を切るのが朝食です。少量でいいので、必ず何かを食べてください。

そしてよく噛んで食べることの効果にもありますが、よく噛んで食べることがとても大切です。

夕食は「寝る3時間前」までに

あなたは夕食を食べてから寝るまでに、どのくらいの時間を空けているでしょうか。不規則な生活をしている人ほど夜中に食べて、すぐに寝るというパターンが多いのではないでしょうか。

あえて私がいうまでもなく「食べて、すぐ寝る」のは健康に良くありません。世にある健康本を読めば、食べたものが消化されずに太りやすいとか、胃腸に負担をかけるなど、さまざまな理由が挙げられています。

それはどれも医学的に正しい話。やはり夕食を食べてから寝るまでの時間は、最低でも3時間は空けるべきです。その理由として、ここでは自律神経に関する話を取り上げてみましょう。

副交感神経を上げる(下げない) 生活を目指すにあたって、もっとも大切なのは睡眠。この話題は後にも触れますが、睡眠の質を低下させるという意味でも「食べた直後に寝る」という生活習慣は良くないのです。

食後3時間で実の良い睡眠を手に入れる

そもそも、食事をすると、私たちの体内では交感神経がぐんと上がります。手を動かし、口を動かして食べるのですから、体が活発に働いている状態にほかなりません。

まさに交感神経優位の活動です。そして、食事を終えてから、体内ではゆっくりと副交感神経が上がってきます。「内臓を活動させるスイッチが入る」と表現することもできるでしょう。

食後に眠くなるのは副交感神経が高まってくるからです。「眠くなるから、寝てしまえ」という具合に、このタイミングで寝てしまう人がけつこう多いのですが、そこには大きな問題があります。

じつは食後すぐというのは、質の良い睡眠をとれるほど十分に副交感神経が高まっていません。交感神経優位の「食事タイム」から、副交感神経が十分に高まり、理想の睡眠がとれる状態になるまでには、どうしても3時間ほど必要なのです。

そして、いうまでもなく食べたものが十分に消化されてもいません。結局は質の良い睡眠が得られないまま翌朝を迎え、自律神経のバランスが悪く、胃が重たい状態で翌日の活動を開始しなければならなくなります。そんな状態をつくらないためにも、食べてから寝るまでは最低3時間は空けてください。その習慣が良い睡眠を誘発し、結果として副交感神経が高い状態で明日を迎えることができます。
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