症状を軽減する薬物療法

薬で症状を軽減する

薬物療法は、直接体に働きかけて症状を改善する、という大切な役割を担っています。患者さんはさまざまな症状を抱えて病院を訪れるわけですから、症状をやわらげることが先決です。
とくに自律神経失調症の場合は、頭痛や動悸などの身体的な症状が続くと、その症状を気にするあまり、かえって悪化させてしまうこともあります。そうした心と体の悪循環を断ち切るためにも、薬で症状をやわらげ、不安や心配を取り除くことが重要なのです。患者さんのなかには、薬に対する不安が強く、薬を処方されても、指示されたとおりに服用しない人もいます。
そのような潔癖感や警戒心の強い性格も、病気を引き起こす一因になっているようです。医師は、薬に関する説明を十分に行いますが、どのような薬を用いるにしろ、患者さん1人ひとりの症状と薬の特性をしっかり把握したうえで投与しています。医師と薬を信じることが、病気を早く治すポイントです。

症状が落ち着いた段階で心理療法が開始される

しかし、自律神経失調症は、薬物療法だけで治せる病気ではありません。薬をのむことは重要なことですが、あくまでも一時的に症状を改善するものであることを、よく理解してほしいと思います。
患者さんのなかには、薬を服用して少し症状が落ち着いてくると、治療を中断して元の生活に戻ってしまう人が少なくありませんが、これでは再発を繰り返すことになります。しつこいようですが、この病気は、ストレスや性格、生活態度などの心理的・社会的要因がからんで起こるものです。ですから、それらを解決しないかぎり、病気を完全に克服することはできません。治療の最終的な目的は、「薬に頼らなくても症状を自分でコントロールできるようになること」です。そのためには心理療法が必要で、薬物療法で症状が安定したときからが、本格的な治療の始まり、といえるのです。

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