腸に負担をかけないために逆算の食事療法を実践する
食事に関する項目をもう1つ紹介します。特に40〇代、50代が食事の仕方で意識すべき2つのポイントがあります。
ポイントの1つ目は、とにかく「腹六分目」。よく腹八分目といわれますが、それよりちょっと少ないくらいでちょうどいいと思ってください。
くどいようですが、健康とは「良質な血液を細胞ひとつひとつに十分に送ること」です。要するに、良質な血液をつくらないことには始まりません。これまたすでに述べたように、血液の質を決定づけているのは腸。
若い頃ならいざ知らず、一定の年齢になったら「腸に負担のかかる食べ方はしない」というのが鉄則です。何十年も自分の体とつき合っていれば、お腹いっぱい食べた後「胃腸がうまく働かない」という感覚はきっとあると思います。
「胃がムカムカする」という症状です。その感覚は体からの危険信号。八分目よりもちょっと少ない六分目くらいに抑えておくと、腸はもっとも活動してくれます。
40代を迎えると、腸を働かせる副交感神経がガクンと下がるという話をしましたが、それに加えて腸内の悪玉菌が増えてくるのも残念ながらこの年代。腸内には善玉菌と悪玉菌が住み着いていて、善玉菌が多く、悪玉菌が少ないほうが正常かつ活発に腸は活動してくれます。40代、50代はただでさえ副交感神経が下がってきているのに、悪玉菌が増えるのですから、腸にとってはダブルパンチ。
そのうえ、大量の食べ物が押し寄いちNレるせてきたら、腸の機能が著しく低下するのは素人でもわかります。だからこそ、食事は腹六分目。この意識を忘れないでください。
居酒屋で飲んだ後、よく「シメにラーメンでも食べにいくか?」となると思います。若い頃はラーメンでシメるのも構いませんが、40代になったら「ラーメン分、空腹にしたまま家に帰る」のが正解です。
食事の量や質は1日のなかで調整する
食事で、もう1つ大切にしてほしいポイントは、「1日を逆算して食べる」という意識。1日3食、コンスタントに腹六分目を守れる人は何も問題ありません。
しかし、40代、50代ともなると、自分の都合で食事ができないケースも増えてきます。特に食べたいわけではないのに「つき合いで焼肉を食べにいく」「コース料理を食べなきやならない」なんてこともあるでしょう。
その席で「私はサラダだけにしておきます」「腹六分目なので控えめに」などと言えればいいのですが、そうもいかない場面もあります。
そんな日こそ、逆算の意識をしっかり持ってほしいのです。「夜、会食がある」「焼肉を食べることになっている」という日は、朝と昼の食事をバナナとヨーグルト、サラダくらいに留めておいて、夜の食事に備えるのです。いうまでもなく、晩ご飯が一番重いのは体にとって良くありません。
しかし、それが避けられない日は、前もって胃腸を空けて、状態を整えておくことが必要です。自律神経にとってリズムはとても大事なので、まったく食べずに夕食を迎えるのはおすすめしません。
やはり、食事の時間にはきちんと食べるのですが、その量と内容を調整する。この意識を忘れないでください。さらに、留意点をもう1つ。
この食事の調整は、1日のなかで行うことが肝心です。昨日の夜たらふく焼肉を食べたから、翌日の朝食は食べず、昼食も軽く済ますというのはまったく意味が違います。
これは胃腸を痛めつけたために、体が食事を受けつけない状態。こうならないために、前もって調整することが大事。あくまでも、その日のなかで調整することがポイントです。
焼肉は大好きなので月に1度は、1kgくらいの肉を食べる日があります。そのほか、会食する機会も多く、どうしても夜の食事が重くなりがちです。そんなときは、朝昼の食事から調整に入りますし、会食でもご飯やメイン料理を残せるときは、半分くらい残すように意識しています。
腸に負担をかけない食べ方を意識していると、確実に体調は良いですし、体重が増えるのも抑えられ、仕事への集中力もアップします。「腹六分目」と「1日を逆算して食べる」。ぜひとも実践してください。翌朝から、体の調子が変わります。
ミネラルをしっかり摂取すると精神が安定することも忘れてはいけません。
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