自律神経失調症にも効果を発揮する「東洋的療法」

自律機能を高める「絶食療法」

「断食」は古代から宗教的な精神修養の1つとして、あるいは健康法として活用されてきました。
それを近代医学の視点で見直し、治療法として確立させたのが「絶食療法」です。絶食というストレスを加えることで肉体と精神を飢餓状態にし、眠っていた自律神経の機能を回復させていく方法です。
また、完了後の達成感は、精神力の強化にも効果があります。絶食療法は入院して行いますが、次のようなスケジュールが一般的です。

  • 減食期間(入院後2~3日間)
  • 絶食期間(7~14日間)
  • 復食期間(7~10間)

自律神経失調症のほか、更年期障害や軽症の神経症・うつ病などに効果があります。なお、絶食療法は、持病のある人や高齢者の方には、危険を伴うことがありますから、必ず医師の指導のもとに行わなけれはなりません。

座禅も取り入れる

座禅を適して心身の調和を図る療法で、姿勢を正し、息を整えることによって、心を落ち着かせます。これを「調身・調息・調心」といいます。

座禅をして瞑想の世界に入ると、さまざまな雑念がわいてきますが、それにとらわれずに瞑想を続けていると、何ものにも束縛されない、自由な世界があることに気づきます。
その感覚を体得することで、悩みや症状にとらわれていた患者さんも、解放感が得られるようになります。
座禅は「結跏趺坐」または「半跏趺坐」で行い、呼吸の回数を心の中で数えて精神を集中させます。
これを「数息観」といいます。呼吸の要領は、へその下3 ~4 cmの「臍下丹田」 に精神を集中させ、腹式呼吸をします。吸う息は短く、吐く息はなるぺく長く続け、1分間に10 回くらい呼吸できるようになれば理想的です。心療内科では、ほとんどの場合、ほかの心理療法と併用しながら、座禅を指導します。

瞑想とポーズをつかったヨガ

「ヨーガ」とはサンスクリット語で、「馬と馬車をつなぐ」という意味で、転じて「心と体をつなぐ」ことを意味するようになりました。
本来は「悟り」を得ることを目的にしたものです。ヨーガを行うときも、禅的療法と同様に、呼吸を整えることが大切です。
ポーズをとりながら腹式呼吸をゆっくり行い、息を吸い終えたところでちょっと息を止め、さらに息を吐き終えたところでもちょっと息を止めるようにします。これを「保息」といいます。ヨーガの目的は、ポーズをとり、息を整えることで体をコントロールし、自律機能を整え、さらに心をコントロールすることです。心療内科では、心理療法と併せてヨーガを指導することがあります。

内観法

浄土真宗の一派に伝わる「身調べ」という修行法をもとに吉本伊信氏が創始した一種の精神療法です。自分の心の中をきびしく見つめていくことで、現在の誤った行動パターンが生じた原因を探究するものです。
狭く仕切られた一室にこもり、両親などの身近な人物を1人ずつ取り上げ、5 歳ころから現在までその人に

  1. してもらったこと
  2. して返したこと
  3. 迷惑をかけたこと

の3項目について思い出していきます。最初の1週間は、指導者の面接を1 日数回受けながら、朝から夜まで終日行います。自分が思い出すのを避けてきたことなども鮮やかに思い出され、「生かされてきた自分」に気づき、それによって症状が改善されていきます。

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