突然自分に自信がなくなってしまう

イメージを変えることで自信を引きだす

人はどんなときに自信をなくしやすいのでしょうか?人それぞれかもしれませんが、多くの場合、失敗したとき、失敗ではなくてもパーフェクトではなかったとき、批判されたとき、自分より優れた人に出会ったとき、弱気になったとき…さまざまです。

ふだんは明るく前向きな人でも、思わぬショックがもとで、自信をなくすことがあります。「失敗する」と、つい「自分を責める」ことになり、気持ちが暗くなって「不安になる」。

すると、また失敗するんじゃないかと「マイナス思考」になって、身も心も緊張してオドオドし、「自分の能力を過小評価」して実力を発揮できなくなり、その結果「自信を喪失」。ますます何か行動を起こすことが恐くなって、結局また「失敗する」…

これを「自信をなくす魔のサイクル」と呼んでいます。一度これにはまると自分の力では抜け出せなくなり、耐えきれなくなった心が、とうとうからだに症状としてSOS のサインを出すのがストレス病。

このサイクルの中にいるかぎり、症状はよくなりませんし、永遠に自信を回復することもできません。入り口付近でしっかり引き返さないといけません。

では、どうすればよいのでしょう?それにはただひとつ、どこかでこのサイクルを断ち切ることしかありません。その方法は、「心のくせをプラスの方向へ変える」、またこの後に紹介するように「リラックスしてセルフコントロールする」、「プラス方向へのイメージトレーニングをする」など「心に働きかける」有効な方法がいくつかあります。

「魔のサイクル」を梶本的に断ち切るためには、もちろん少し時間をかけても、これらの方法を実践したほうがよいのですが、くじけそうになったり、そこまで気持ちを持っていけないときには、「外観を整える」ことでパワーを得られることがあります。

「人間は中身が大切」と子どもの頃から言い聞かされてきましたが、「やっぱり外観も大切」だと、わたしは思います。外観を変えることで、自信が生まれ、それらしく行動できるようになることが、たくさんあるのです。戦国時代の武将はお化粧をしていた、という事実をご存じですか?

敵に対して強くたくましい印象を与え、配下には魅力的なボスであることをアピールすると同時に、自分自身も、自信を持って武将らしく振る舞うパワーを得ていたのでしょう。生まれついての姿形はしかたがないにしても、好ましい印象を持ってもらえるように外観を撃えたり、振る舞ったりすることで、一歩前へ踏み出す勇気が湧いてくるから不思議です。

また、誰だって不潔な格好をしている人よりもこざっぱりとした人、すねてふくれっ面の人よりも楽しそうに笑っている人に好感を持つでしょう?

特に第一印象は、ズバリ「見た目」で決まってしまうことが多いのです。しかも初めて会ったときの印象は、その後の関係にも大きな影響を与えます。では「見た目」は、どこで決まるのでしょうか。

その要素は、「服装」「顔」「ヘアスタイル」「姿勢」「行動」「表情」「声」などに分解することができます。逆に言えば、この各要素について、自分がどう思われたいかを考えていけば、第一印象を自分の理想のイメージに近づけられるわけです。

たとえば、あなたが少し内気な営業マンなら、背筋を伸ばして大きめの声で話すだけでも、ふだんよりも自信にあふれて見えるはず。うつむきかげんの顔を少し上げるだけでも、印象が明るくなります。あなたが「好ましい」「こうなりたい」と思う人の外観や行動から、身につけたい要素を学ぶのもよいでしょう。

K さん、30歳代は印刷会社の営業マン。スキンヘッドで、はじめて会う人は一瞬驚くのですが、さわやかな笑顔とテキパキと仕事をこなす姿に好感が持て、「スキンヘッドも一度で覚えてもらえる名刺がわり」になっているようです。でも、奇をてらったわけでも、オシャレでそうしているわけでもありません。

実はK さんは、10代の頃からのいわゆる若ハゲで、ずいぶん悩んでかつらをつけていた時期も長いのです。学生時代はコンプレックスのかたまりで、友人も少なく、彼女もできず、ほとんど下宿に閉じこもりきり。就職活動を始めるときに思い切ってかつらをつけ、なんだか違う自分に変身したように気持ちが明るくなって、とんとん拍子に就職も決まったと言います。

「こんなに簡単に積極的な人間に変われるのなら、もっと早くかつらにすればよかった」と思い、その後数年かつらをつけて過ごしたそうですが、本当にコンプレックスから解放されて自分に自信が持てるようになったとき、思いきってかつらを捨て、さらに「未練のもと」である残った髪の毛を剃ってしまったのだそうです。

本当に自信にあふれた魅力的な人間になるために、きっとKさんは内面磨きにもはげんだからこそ、いまのようになれたのでしょう。でも、コンプレックスから抜け出すきっかけは、「外面を整える」ためのかつらでしたね。

ちょっと「見た目」を整えることで、他人からも好感を持たれ、仕事の効率も上がるのなら、こんなに素晴らしいことはありません。

さぁ、今日からは出勤前に必ず鏡の前で全身をチェック。そして「今日も必ずよいことがある。ガンバロー! 」とプラス暗示をかけ、笑顔で出かけましょう。

愉しんで生きる

Posted by relax